ハルの日記帳

ぼくは人の足音を覚えている

ハルの日記帳
ことり

ぼくは、ときどき耳をすませている。

家の中は静かだけれど、
外からはいろいろな音が聞こえる。

車の音。
人が歩く音。
遠くのドアの音。

ぼくはその音を、なんとなく聞いている。

外を歩く人の足音は、みんな少しずつ違う。

早く歩く人。
ゆっくり歩く人。
重たい音の人。

ぼくはその音を聞きながら、
ただじっとしている。

そして、ときどき

「あ、これは」

と思う音がある。

玄関のほうから聞こえてくる足音。

まだドアは開いていないけれど、
なんとなくそれがママだとわかる気がする。

ぼくは少しだけ立ち上がる。

そして、ドアが開く。

ママが帰ってくる。

「ただいま」

その声を聞くと、ぼくはしっぽを振る。

やっぱり、ママだった。

ぼくはまた、いつもの場所に座る。

ABOUT ME
Kotori
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ことり
兵庫県出身、山口県在住。 フルタイムで働く50代。
心配性でも安心してラクに暮らせる「我が家の安心の仕組みづくり」を少しずつ進めています。
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