ハルの日記帳

ぼくは玄関の音を聞いている

ハルの日記帳
ことり

ぼくは、ときどき玄関のほうを見ている。

ドアはまだ開いていない。
でも、なんとなくそっちのほうが気になる。

ぼくの家には、ママと兄ちゃんがいる。

兄ちゃんもママも
毎日どこかに出かけていく。

そして夕方になると帰ってくる。

家の中は、だいたい静かだ。

だから、小さな音でもわかる。

外の車の音。
誰かが歩く音。
玄関の近くの気配。

人には聞こえていない音も、
ぼくには聞こえている気がする。

ドアはまだ開かない。

でも、なんとなく
「もうすぐかな」と思うことがある。

だから、ぼくは玄関のほうを見る。

ただ座っているだけのときもあるし、
少しだけ近くまで行くこともある。

そして、ドアが開く。

ママが帰ってくる。

「ただいま」

その声を聞くと、ぼくは少しうれしくなる。

ぼくはしっぽを振る。

そして、またいつもの夜が始まる。

ABOUT ME
Kotori
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ことり
兵庫県出身、山口県在住。 フルタイムで働く50代。
心配性でも安心してラクに暮らせる「我が家の安心の仕組みづくり」を少しずつ進めています。
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